トラベルドクターの伊藤 玲哉(いとう れいや)と申します。
「旅行を叶える医師」という想いを胸に、医師7年目を迎えます。
この記事では、医療者になってからの私の目標であり、長年に渡って準備を進めてきたプロジェクトへの想いをお話したいと思います。
■突然のコロナ禍で移動を制限された私たち
現在のコロナ禍において私たちは外出自粛を余儀なくされ、旅行や出張のために移動することが当たり前だった日常は大きく変わりました。
自由に移動できない辛さを、たくさんの方々が経験されたのではないかと思います。
しかし、新型コロナウイルスが流行するよりもずっと前から、旅行に行けない方々がいらっしゃいます。それが、持病を抱えた方々、健康面の不安によって旅行を諦めている方々です。
そんな方々を、医師の立場からとしてお手伝いできたらと思い、今回の「旅叶(たびかな)プロジェクト」を進めています。
■プロジェクトのきっかけ
医師としてこれまで、多くの方の最期に立ち会ってきました。
特に記憶に残っているのは、医師1年目の時に出会った患者さんの「旅行に行きたい」という最期の願いを叶えることができなかった悔しさです。
その患者さんにある日、「どこか行きたい場所はありますか?」と質問をしたところ、少し考えたあとに「実は、生まれ育った故郷に帰りたい。そして家族のお墓に手を合わせたい。」と答えてくれました。
その方が自分の “希望” を伝えてくれたのは初めてだったので驚きました。
何とかして「最期の願い」を叶えたかったものの、当時の自分にはどうすれば実現できるのかわからず、その方は病院のベッドで最期を迎えられました。
今でも、勇気を出して想いを打ち明けてくれたことに対して、その気持ちに応えられなかった後悔があります。
「1秒でも長く生きる」ことだけではなく、「残された時間を“自分らしく”どう過ごすか」についても大切にできる医療者になりたいという想いを強くしました。
■プロジェクトに向けた想い
「病気で諦めていた旅行を、医療のチカラで叶えたい」
病気を抱えていても、旅行を通じて自分らしく生きることができることを多くの人に知ってもらいたい。これが私のプロジェクトに向けた想いです。
たとえ、どれだけ大きな病気を抱えていたとしても、医療・介護従事者や旅行関連会社などの多業種・多業界で連携すれば叶えることができます。
現在はそのための仕組みづくりを進めていて、たくさんの業界の方々からご協力をいただき、力をあわせることで、「病気で諦めていた旅行を、医療のチカラで叶える」というプロジェクトは動き出しました。
コロナ禍なのに旅行だなんて、と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、当たり前だと思っていた移動の自由の大切さを多くの人が感じた今だからこそ、このメッセージが皆さんに届くことを願っています。
世界が新型コロナウイルスを乗り越えられたした時、健康な人だけではなく、健康に不安を抱えている人も同じように安心して旅行ができる環境を実現するため、皆さんの応援をお願いします。
■おわりに
これから、プロジェクトに関する情報や、自身の想いなどを定期的にこの場を通じて発信していきます。
どうぞ、応援をよろしくお願いいたします。
<クラウドファンディング ページへ>
https://camp-fire.jp/projects/view/228083
(2020年11月21日まで)
今を生きるあなたへ
伊藤 玲哉