「もう一度、温泉に入りたい。」
「生まれ育った、海を見たい。」
末期癌をかかえる70代の男性。
闘病中も家族旅行を楽しみにしていましたが、症状の急激な悪化により緊急入院となってしまいました。
その後、ご自宅へ退院はできたものの、残された時間はわずか2週間程度と主治医から宣告を受けます。
そんな中、「もう一度、海を見たい。」「大好きな温泉に入りたい。」という願いを叶えるために、ふたたび、幼少期から共に育った海へ。
出 発 地:東京都品川区
目 的 地:静岡県熱海市
旅行日数:2泊3日
旅行人数:5名(ご本人・娘夫婦2名・孫2名)
医療度:悪性腫瘍ステージ4
介護度:室内歩行レベル、車椅子
デバイス:在宅酸素(3L〜5L)・尿道カテーテルなど
ご自宅を出発した介護タクシーを乗り換え、久しぶりの新幹線の旅へ。
新幹線から見える景色をじっと見つめながら、駅弁を美味しそうに頬張り、いざ熱海の地へ。
砂浜ではお孫さんにも車椅子を押してもらいながら、いよいよ念願の海へ。
振り返ると、目の前いっぱいに海が広がります。
目を輝かせながら、じっと海を眺めていらっしゃいました。
ふと、気がつくとワイシャツのボタンが外れている。
旅行医「暑いですか?」
ご本人「いや、つい泳ぎたくなってね。笑」
普段の息苦しさや痛みも、旅行中では不思議と和らぐことも。
ご自身のご病気ですら忘れられる、旅行中のひと時でした。
1つ目の願いを叶えた後は、2つ目の願いの「温泉へ入りたい」を叶えるため、露天風呂へ。
念願だった湯船に浸かった瞬間、「おぉ、いいねぇ〜」と気持ちの良い声が溢れ、久しぶりのお風呂を満喫されていました。
生まれ育った海を見ながら、大好きな温泉に浸かる。
2つの願いを同時に叶えることができるこのお宿を選んで本当によかったと思える瞬間でした。
温泉をじっくりと堪能された後は、浴衣に着替えてご夕食の時間。
入院中は食事の摂れない時期もありましたが、主治医の先生にも特別に許可をいただいき大好きなビールで乾杯。
普段の日常ではなかなか言葉にしにくい、「いつもありがとう」「あの時はごめんね」という会話も自然と生まれます。
娘様がサプライズの手紙を読んでもらい、少し照れくさそうに受け取られる様子も印象的でした。
さらに印象深かったのがお孫様たち。
旅行を経ていく中で、車椅子を押すのを手伝ってくれることが増えました。
熱海という土地はただの観光地ではなく、おじいちゃんと行った大切な場所として、世代を超えて受け継がれていくのだと実感しました。
旅行前と旅行中の表情の変化。
旅行中は患者ではなく、1人のヒトとして生き生きとした笑顔が見られることが何よりも嬉しいです。
大切な旅の実現をお手伝いさせていただき、本当にありがとうございました。
こちらの旅行は、24時間テレビで放送いただきました。
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