「娘の結婚式で、バージンロードを歩きたい。」
末期癌を抱える60代の男性。
ホスピスに入居され、ご家族が毎日お見舞いに訪れていました。
同じ月に、最愛の奥様が天国に旅立たれ、ご本人様も、脳への転移によって徐々に意識レベルが悪化していく中、
「娘の結婚式で、バージンロードを歩きたい」という願いを叶えたいと、新婦である娘様よりトラベルドクターへご相談いただきました。
出 発 地:ホスピス(神奈川県)
目 的 地:結婚式場(神奈川県)
旅行日数:日帰り旅行
旅行人数:2名(ご本人様・長男様1名)
医療度:悪性腫瘍ステージ4
介護度:要介護5、ベッド上
デバイス:在宅酸素(3L〜5L)・尿道カテーテルなど
入居中のホスピスから、結婚式場のある横浜のみなとみらいへ。
1週間前にご本人様にお会いした際には、こちらの呼びかけに対しても反応が乏しく、結婚式の実現には慎重な判断が必要な状態でした。
お身体への負担を軽減し、急激な体調変化にも備えつつ、少しでも結婚式会場で娘様との関わりができるよう、医師主導で医療介護面で事前に準備を行いました。
結婚式が決まって約1週間が経ち、いよいよ結婚式の当日に。
同行スタッフがお部屋までお迎えに上がると、そこには目をしっかりと開いているお父様がいらっしゃいました。
そしてはっきりとした口調で、「今日はよろしく」と言葉をいただきます。
1週間前からの変化に驚きながら、ご家族様に伺うと、結婚式が決まった数日後から意識レベルが回復し、大好きなコーラを欲しいと再び飲み出したとのこと。
娘様の「あと何日で、結婚式だよ」という言葉が、しっかり届いていたようでした。
式場に到着し、チャペルの扉が開くと、
そこには待ち望んでいた、ウェディングドレスを着た新婦様が。
「お父さん、来てくれてありがとう。」
そう言い、そっと、お父様の手を握ります。
医療スタッフから息子様へ車椅子を託し、
新婦、お父様、息子様の3人で、ゆっくりとバージンロードを進みます。
「いってらっしゃい。」
そう心の中で、呟きながら、
「バージンロードを進みたい」という願いを叶える瞬間に立ち会いました。
人生にとって大切な結婚式。
このかけがえのない日を迎えるお手伝いをさせていただき、本当にありがとうございました。
こちらの旅行は、東京新聞にご掲載いただきました。
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